沖縄発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
高速道路を使って都市部の交通渋滞を回避しつつ、世界遺産のひとつでもある中城城跡へ向かう。 いにしえの琉球に思いを馳せたら太平洋岸に出て海の駅へ。 パンカフェでひと休みしたら、琉球開祖の神の降臨伝説が残る浜比嘉島をめぐり、伊計島まで足をのばす。 文/今野雅生・写真/今野雅生、宮田けい
レンタカー案内所は空港1階到着口にあり、車で10分程度の圏内には多数ある。 空港の到着ロビーを出ると各レンタカー会社のシャトルバスが待機していて、それに乗って営業所まで行き、手続をして借り出すというシステム。 返却も同じ営業所で行い、シャトルバスが空港まで送ってくれる。 軽自動車からワゴンまで、あらゆる車種がそろう。
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15世紀前半にはできていたといわれる城で、世界遺産にも登録されている。 現在は城壁が残っていて、岩石の形や地形を巧みに利用し、造形美あふれる曲線を描いている。 その築城技術は「芸術的」と評されるほど高く、1853年にここを訪れたペリー提督も驚嘆したという。 城壁の見事さもさることながら城内から見下ろす太平洋の景色もかなりのもの。 歴史ロマンと美しい眺望が魅力の名城だ。
中城城は標高167メートルの高台にあり、6つの城郭からなる。 琉球王国時代の按司(あじ)で築城家の護佐丸(ごさまる)が築いたとされる。 当時勝連半島で勢力を拡大しつつあった阿麻和利に対抗するためだったという。 琉球統一の過程でこの城が果たした役割は大きい。
中城城は、切り出した琉球石灰岩を積んで城壁を造っている。 積み方は野面積み(のづらづみ)、布積み、あいかた積みの3つの手法が使われており、石造の技術はとても高度。 ペリー提督は「その石造建築は賞賛すべきものであった」と「日本遠征記」に記している。
絶景ポイント 海中道路
海中道路とは勝連半島と平安座島を結ぶ約5キロの道のこと。 海の中(上)を突っ切るように通っているのでこう呼ばれている。 県道10号伊計平良川線の一部。 この道路が出来るまでは干潮時に歩いたり竹馬で渡っていた。
うるま市にある勝連半島と平安座島を結ぶ海中道路のほぼ中央に位置するのが「海の駅あやはし館」だ。 「海の駅」というよりも「海の上の駅」といった方がぴったりと来るような施設になっている。 ここには、うるま市の特産品販売ショップや、バイキングレストランなどがあり、BBQ設備も完備されている。 レストランでは青い海と空を眺めながらゆっくりと食事ができる。
館内の販売コーナーでは、地元うるま市の特産品や、ここでしか買えない、うるま市出身アーティスト「HY」の関連グッズなども売られている。 また地元の特産品だけではなく、沖縄ならではのお土産などもここで買う事ができる。
BBQコーナーではテントから食材まで一式すべてが揃っている。 BBQ機材、ガス、テント、テーブル、割りばし、紙皿、調味料(塩コショウ・油)が含まれ3000円。 食材は1人前2000円のセットから。
海中道路を渡りきると平安座島に入る。 浜比嘉大橋への入り口を過ぎると、すぐ左に二階建てのパンカフェがある。 店舗の前が広い駐車場になっていて、駐車も安心だ。 「天然酵母パン」が有名で、観光客はもちろん、県内在住者でもわざわざ遠方から買いに来るお客さんも多い。 ドライブの途中に立ち寄って美味しいパンを持ち帰るのもおすすめ。 テラス席があって、海や浜比嘉島の景色が楽しめる。
靴を脱いで店内に入ると、美味しいそうな焼きたて自家製パンがずらっと並んでいて、香ばしさいっぱい。 具材は県産品を中心に使い、パンには「卵・牛乳・バター」を使用しないアレルギー対応の商品も多く、安心して食べる事が出来ると好評だ。
階段を上がって二階にお店があるので、テラスからは浜比嘉島と浜比嘉大橋が見渡せる。 海を見ながら焼きたてのパンやピザを食べるのも気分がいい。 100円台〜400円台まで種類も豊富で、地元の塩「ぬちまーす」を使用した、ほんのり潮味が特徴の「ぬちあんぱん」がおすすめ。
ブロンジェリーカフェ・ヤマシタのテラスから見えるのが浜比嘉大橋で、長さ1.4キロほどのこの橋を渡ったところにあるのが浜比嘉島だ。 橋がかかったのが1997年と比較的最近なので、昔の離島の趣を今も色濃く残す島である。 特に集落は沖縄の伝統的な景観を残しており、散策も楽しい。 また、自然のままの美しいビーチがある一方、リゾートホテルもあり、隠れ家的なスポットといえる。
勝連半島方面から来て海中道路を渡りきって平安座島に入り、すぐに大きな三叉路があるので、そこを右に曲がると浜比嘉大橋がある。 太平洋のダイナミックな景観を左右に見ながらゆっくり渡りたい。 渡りきったところには公園もあり、写真撮影にはうってつけ。
「神々の住む島」ともいわれており、島内には琉球神話の祖神であるアマミキョ、シネリキョが祀られている。 写真はアマミキョ、シネリキョの墓とされる「アマンジ」という小島で、今も昔も参拝者が絶えない霊場。 島内にはこうした霊場がいくつもある。
海中道路を渡って伊計島を目指す途中、宮城島と伊計島の間にかかる赤い橋が伊計大橋だ。 1982年完成、全長198メートル。 青い空と白い雲、エメラルドグリーンの海、奥に広がる伊計島の緑、その間に映える赤い橋。 コントラストが美しい。 カメラに納めるにもいろいろなアングルとトリミングが楽しめる撮影スポットでもある。 この橋のおかげで伊計島も海中道路を介して本島と陸続きになった。
たもとではシーサーが行き過ぎる車を見つめている。 橋の上からの景色は両側ともすばらしいが、片側1車線しかないので、橋の上に駐車するのは厳禁。 宮城島側のたもとに2〜3台停められるスペースがあるのでそちらに駐車を。 そこから橋の下にも降りていける。
昔はアメリカ兵が度胸試しで、橋から海にダイブする光景がよく見かけられた(もちろん橋からの飛び込みは禁止だと思われるが・・・)。 とはいうものの、確かに橋の上から眼下に広がるエメラルドグリーンの海を見ると吸い込まれそうな感覚になってしまう。
伊計大橋を渡ってすぐ左側にひときわ目立つオレンジとブルーの看板がある。 そこが伊計ビーチだ。 伊計島ではかなり古くからある有料ビーチで、手軽に海水浴とマリンスポーツを楽しもうと思えば、ここはぴったりだろう。 海のきれいさには定評があり、施設も整備され、子ども連れでも安心して楽しめる。 ちなみにビーチに入るには、見学だけでも有料なので注意を。
澄んだ海と美しい砂浜、カラフルな熱帯魚と整った設備。 沖縄で海遊びをしたいと思ったら、ここでほとんど満足できる。 また、体験ダイビングからシュノーケリング、グラスボート、マリンスポーツ、BBQとマリンレジャーなら何でも揃っている。
宮城島からくると伊計大橋を渡ってすぐ。 入り江になっているので波が穏やかで、干潮満潮による潮位の変化も少ない。 海水浴には適したビーチといえる。 透明度が高いのでグラスボートもおすすめ。 濡れることもなく、船底のガラス越しに熱帯魚を見ることができる。
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東シナ海側から太平洋側に移りつつ北上。 沖縄の伝統的染色を体験できる「紅型キジムナー工房」でオリジナルアイテムを作成。 沖縄ならではの「ナゴパイナップルパーク」」で遊んだ後は、絶景の古宇利大橋を渡って「古宇利島」へ。 「古宇利オーシャンタワー」で潮風と青い海に癒され、地産食材を使ったランチを楽しむ。 素朴なパワースポット「備瀬のフクギ並木道」を歩いた後は、いざ、「沖縄美ら海水族館」へ。
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