沖縄発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
300年続く陶器の街壺屋を訪ねたら、琉球王国の中心首里城を見学。 博物館では絢爛たる展示品の数々に目を見張りつつ沖縄について学ぶ。 那覇唯一の海水浴場で遊んだら、最大の繁華街国際通りを散策。 文/吉田直人・写真/宮田けい
レンタカー案内所は空港1階到着口にあり、車で10分程度の圏内には多数ある。 空港の到着ロビーを出ると各レンタカー会社のシャトルバスが待機していて、それに乗って営業所まで行き、手続をして借り出すというシステム。 返却も同じ営業所で行い、シャトルバスが空港まで送ってくれる。 軽自動車からワゴンまで、あらゆる車種がそろう。
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「やちむん」とは焼き物の意味で、つまり陶器のこと。 那覇市のど真ん中にあるこのあたりは地名も「壺屋」といい、300年以上もの歴史をもつ焼き物の町だ。 石畳が続くこの通りには、個性豊かな壺屋焼の工房がずらっと軒を連ねている。 さらっとウィンドゥショッピングするもよし、気に入ったお店の主人に焼き物のウンチクを聞くもよし。 アート好きなら一日中いても飽きないかもしれない。
やちむんの工房が並ぶ通りでは、もちろん壺屋焼作品を買うことができる。 茶碗や湯飲み、皿などの日常使いの品から、酒器、シーサー、骨壺に至るまであらゆる作品が揃っている。 焼き物作り体験を行っている工房もあり、家族で訪れても楽しい。
やちむんについてもっとくわしく知りたい、歴史的な名品を見てみたいと思ったらやちむん通りにある「壺屋焼物博物館」へどうぞ。 壺屋焼を中心に名作が展示されており、技法や制作工程も紹介。 10〜18時(入館は17時30分まで)、月曜休館、入館料350円。
15世紀から16世紀にかけて建造された首里城は琉球王国の政治と文化の中心だった。 沖縄の城(グスク)の特徴でもある曲線を描く城壁、そして随所に見られる中国の建築文化の影響など、本土のお城とは異なる部分を数多く発見できるだろう。 1945年にアメリカ軍の攻撃で全焼するなど何度も消失したが、1992年に正殿などが復元。 2000年には首里城跡として世界遺産に登録された。 2019年に首里城正殿における火災が発生し、現在も復旧を進めているが、有料区域である御庭(うなー)を含め首里城公園内の観光は可能。
守礼門(しゅれいもん、しゅれいのもん)は、首里城の正門である歓会門の外にある。 門の扁額には「守禮之邦」と書かれており、琉球が礼節を重んじる国であることを表している。 2000円札の絵柄にも採用された、沖縄を象徴するような美しい門。
首里城正殿の中にある御差床(うさすか)は国王が座る玉座。 一階と二階にあり、写真は特に絢爛豪華な作りになっている二階の御差床で、リスや葡萄など、沖縄には存在しない動物や植物の模様が施されており、これもアジア文化圏の影響をかいま見せてくれる。
絶景ポイント 崎山公園
首里城の近くにあるこの公園は、那覇市内を一望できるスポットとして人気。 きちんと整備もされていてベンチもある。 広場は芝生なので、のんびりするもよし、フリスビーやジョギングなど、体を動かしてみるのもいい。
県立博物館・美術館は那覇市おもろまちにある。 広大なスペースを占めており、特に博物館は首里にあったころに比べると2倍の広さになっている。 博物館は膨大な所蔵数を誇り、沖縄の自然、歴史、文化に関する資料を体系的に展示しているのが特徴。 これがかなりわかりやすく、楽しみながら沖縄に関する知識を深めることができると、観光客はもちろん、県民からも好評を博している。
展示場へのアプローチにはイノー(サンゴ礁の浅瀬)が再現されている。 それを足元に見ながら進むと、まるで島に上陸するような気分になってワクワクする。 そして原始の時代から王国時代、現代に至るまで、時間を追いながら沖縄の姿を振り返ることができる。
博物館では資料の収集や展示だけでなく、体験教室も開催している。 常設展示とリンクした内容で、自然や文化に関する体験キットも用意。 それを実際に手に取ってもらい、展示内容がより理解しやすくなるよう工夫されている。
波の上ビーチは、那覇市内唯一の海水浴場で、那覇空港からも国際通りからも車で10分程度という便利なロケーションにある。 そのため、観光客にとっては帰る直前まで泳げるというので人気がある。 目の前に波の上橋とその橋脚があって開放感があるとはいえないが、水も砂浜もきれいで、泳ぐのに問題はない。 緑豊かな公園にも隣接しており、時間があればのんびりしたいスポットでもある。
波の上ビーチに隣接し、那覇港を見渡す高台にある神社、波上宮。 琉球八社のひとつで、琉球王国時代から海上交通の安全、豊漁、豊作を願う人々の信仰を集めてきた。 正月の初詣にも人気がある。参拝するのはもちろん、散策にも最適なスポット。
2013年、波の上ビーチの西側に「波の上緑地」がオープンした。 ここは開放感あふれるウォーターフロントで、写真のダイビング・シュノーケルエリアやバーベキューエリアなどがある。 夕方訪れて、慶良間の島影と水平線に沈む夕日を眺めるのも感動的だ。
国際通りといえば沖縄でもっともにぎやかな、いわば目抜き通りである。 県庁北口交差点から安里三叉路までの約1.6キロの間には、飲食店やお土産品店から、ブティック、デパート、ホテルにコンビニまで、ありとあらゆる商業施設が並んでいる。 のんびりと散策しながらウインドウショッピングを楽しむのもいいし、お腹が空いたら沖縄グルメを堪能するのもいい。 ナイトスポットとしてもおすすめ。
国際通りは一本の道だが脇道が無数にあり、そこに折れてみるのもおもしろい。 脇道の代表といえば平和通り。 食堂や衣料品店から、八百屋、天ぷら屋など沖縄の庶民生活に密着した店が並ぶ。 那覇市民の台所ともいわれる牧志公設市場もここを入ったところにある。
国際通りは毎週日曜日の昼12時から夕方6時まで、大部分で「トランジットモール」が実施される。 これは事実上の歩行者天国なので、車は近くのコインパーキングなどに停めよう。 そして国際通りの車道を歩いてみれば、ふだんと違う発見があるかも。
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東シナ海側から太平洋側に移りつつ北上。 沖縄の伝統的染色を体験できる「紅型キジムナー工房」でオリジナルアイテムを作成。 沖縄ならではの「ナゴパイナップルパーク」」で遊んだ後は、絶景の古宇利大橋を渡って「古宇利島」へ。 「古宇利オーシャンタワー」で潮風と青い海に癒され、地産食材を使ったランチを楽しむ。 素朴なパワースポット「備瀬のフクギ並木道」を歩いた後は、いざ、「沖縄美ら海水族館」へ。
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