沖縄発!「ローカル旅行」の楽しみ方から予約まで
木々の緑と海の青さに彩られるやんばるは、沖縄でも一、二をあらそう自然豊かな地域。 貴重生物も数多く生息するこのエリアを一周しながら、亜熱帯の自然の息吹に触れる。 東シナ海、太平洋、そして原生林と、ダイナミックに変わる車窓からの風景も楽しみたい。 文/今野雅生・写真/今野雅生、宮田けい
レンタカー案内所は空港1階到着口にあり、車で10分程度の圏内には多数ある。 空港の到着ロビーを出ると各レンタカー会社のシャトルバスが待機していて、それに乗って営業所まで行き、手続をして借り出すというシステム。 返却も同じ営業所で行い、シャトルバスが空港まで送ってくれる。 軽自動車からワゴンまで、あらゆる車種がそろう。
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絶景ポイント 国頭の海
国頭村まで来ると東シナ海もさらに透明度を増し、その美しさが際だってくる。 海を見ながら車を走らせるだけで楽しめて、ドライブの醍醐味が味わえるのがいい。 休日には磯で釣りをする人の姿もよく見かけられる。
朝10時ごろ那覇を出発すると、ちょうどお昼ごろ道の駅ゆいゆい国頭に到着する。 この先も続くロングドライブの前にランチをするには絶好のポイントだ。 こちらのレストランでおすすめなのが猪豚(イノブタ)料理。 イノシシとブタをかけ合わせたもので、ほどよく締まった肉のコリコリとした食感と、コクのある味わいが特徴だ。 沖縄そば、焼肉、丼などいろいろな料理が用意されている。
沖縄最北の道の駅でもある。 建物は貴重な動植物が暮らす本島最高峰の「与那覇岳」の山の連なりをイメージしたという。 自然光を取り入れた明るい店内は、床や柱などに国頭特産のリュウキュウマツを用い、長距離ドライブ中の気分転換には最適なスポット。
館内中央の販売コーナーでは多数のお土産品や、国頭特産のジャムやお茶など種類豊富な商品が揃っており、それを見ているだけで時間が過ぎてしまう。 地元の新鮮野菜、鮮魚、緑花木なども販売されているほか、観光情報など各種インフォメーションも入手できる。
国頭村宜名真(ぎなま)にある高さ約100メートルの切り立った崖で、壮大な景色が楽しめる景勝地でもある。 「茅打バンタ」のバンタとは沖縄の言葉で崖を意味する。 束ねた茅を崖から投げ落とすと、強風でバラバラになったことからこの名がついたといわれている。 国道58号線から枝道に入って山道を上がっていくが、舗装された道とはいえ、昔は交通の難所といわれたルートなので運転は慎重に。
一帯は「茅打バンタ緑地」という名称で公園のように整備されている。 展望台があって、そこに東屋もあり、休憩する事も出来る。 茅打バンタから眺める風景はみごとだが、さすがにこの高さからのぞき込むと足がすくむ。 高所恐怖症の方はご注意を。
崖下にある宜名真漁港から見た「茅打バンタ」。 その高さと、切り立った崖の様子がよくわかる。 やんばるの海岸線はこのように切り立った崖が多いのだが、この「茅打バンタ」はその代表のようなところといえる。
辺戸岬は沖縄本島最北端にある太平洋及び東シナ海に面する岬で、沖縄海岸国定公園に含まれる。 厳密には沖縄県の最北端ではないが、それでも天気の良い日は鹿児島県の与論島や沖永良部島が望める。 那覇からの距離は100キロ以上あるので、さすがに沖縄県民も簡単には来られないが、景色はきれいだし、沖縄の戦後史のなかでも重要なスポットなので、観光で沖縄を訪れた際にはぜひ寄ってみたい。
駐車場から遊歩道を通り、崖っぷちまで行くことができる。 初日の出の名所でもあり、元日はたくさんの人が訪れるが、それ以外は人影もまばらで、ゆっくり風景を楽しむことができる。
写真の「ヨロン島・国頭村友好記念碑」や「日本祖国復帰闘争碑」など、記念碑がいくつか設置されているので、それに刻まれている文字をよく読まないと、どれが「(沖縄)本島最北の碑」かわからない。 ほとんどの人が祖国復帰闘争碑の前で写真を撮るようだ。
東村慶佐次(げさし)の慶佐次川は広大なマングローブ(ヒルギ)林があることで知られている。 国道331号線を南下していくと慶佐次川にかかる橋があり、有銘湾に注ぐ川の流れに沿って泥湿地帯が広がっているのが見えてくる。 左手は有銘湾で右手には「東村ふれあいヒルギ公園」がある。 ここではヒルギ林のなかを散策したり、カヌーに乗ってヒルギの木々を間近で観察するツアーにも参加できる。
「東村ふれあいヒルギ公園」に車を停め、植物群を眺めながらのんびりと遊歩道を歩くのもおすすめ。 ただし、やんばるはコンビニや売店が少ないので特に夏場はまめに水分を補給していただきたい。 公園管理事務所には飲み物の自動販売機もあるのでご利用を。
マングローブは、熱帯・亜熱帯地域の河口湿地に成立する森林のことで、紅樹林または海漂林とも言う。 「ヒルギ」はマングローブを構成する植物の一種で、川の水と海水が混じる場所に生育する。 慶佐次川下流域では何種類かのヒルギを見る事ができる。
絶景ポイント 多野岳森林公園付近
標高385メートルの多野岳は、周辺の島々や街が見渡せる絶景ポイント。 国道58号線仲尾次交差点を名護サーキット向けに曲がり、道なりに山を登っていく。 途中から見える風景もかなりいい。
「ひんぷんガジュマル」とは、名護市にあるガジュマルの大木の事で、幸地川にかかるあなだ橋のたもとにあり、名護大通りに挟まれて屹立している。 高さ19メートル、枝の広がりは直径30メートル、その大きさから名護のシンボルとして市民に親しまれている。 推定樹齢300年、1997年に国の天然記念物に指定された。 ひんぷんとはもともと中国語で「屏風」の意味で、魔物をブロックする役割もある。
「ひんぷんガジュマル」の「ひんぷん」は、沖縄では家の正面に建てる目隠しの塀の事で、名護市の入り口にある事からこう呼ばれるようになった。 「ひんぷんガジュマル」は古くから名護を見守ってきた「市民の木」とも言われている。
国道58号線からそれほどはずれてはいないので、気軽に立ち寄れると思われる。 ガジュマルの木を囲むように道路がロータリー状になっている。 路上駐車は地元の人に迷惑なので、近くのパーキングに停めて、歩いて見物に行きたい。
沖縄自動車道許田ICから北向け3分ほどのところにある、沖縄県内初の道の駅。 やんばるに行く途中に寄っても帰りに寄っても便利なスポットである。 少し離れたところに「道路情報ターミナル」があり、大型プロジェクターで道路情報を提供。 道路に関するパネル展示等により道路資料館としての役割も果たしている。 エアコンも効いて快適なので休憩所としても利用できる。
特産品コーナー、農産物コーナー、フードコート、パン工房、パーラーなどバラエティ豊かなショップが並んでいる。 美ら海水族館などの割引チケットや宝くじも販売。 道の駅なので広い駐車場やトイレなどを完備しており、高速道路に入る前に立ち寄る人が多い。
かまぼこ、鮮魚、豚肉加工品など、やんばるの大自然が育てたおいしいものが数多く売られている。 人気のひとつが新鮮な牛乳を使ったジェラート。 種類も豊富でリピーターが多い。 暑い日にはアイスクリームで涼めば頭も体もすっきりし、安全運転に役立つかも。
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東シナ海側から太平洋側に移りつつ北上。 沖縄の伝統的染色を体験できる「紅型キジムナー工房」でオリジナルアイテムを作成。 沖縄ならではの「ナゴパイナップルパーク」」で遊んだ後は、絶景の古宇利大橋を渡って「古宇利島」へ。 「古宇利オーシャンタワー」で潮風と青い海に癒され、地産食材を使ったランチを楽しむ。 素朴なパワースポット「備瀬のフクギ並木道」を歩いた後は、いざ、「沖縄美ら海水族館」へ。
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